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徳島大学
バイオイノベーション研究所

拠点の特徴

【生殖工学分野】

【食肉生産分野(1)】

【食肉生産分野(2)】

【昆虫生産分野】

【藻類生産分野】

【農業分野】

【生殖工学分野】

  • 再生医療
  • 臓器移植

研究概要

独自のゲノム編集技術を活用して、臓器提供動物や疾病モデル動物としてのブタを開発に取り組んでいます。

研究者からのコメント

ブタは生理学的、解剖学的にヒトに近いことから、代替臓器または幹細胞由来の臓器再生動物として第一候補として考えられています。ゲノム編集技術を活用し世界との競争に勝てる技術開発を目指しています。

研究実績

ゲノム編集による膵臓欠損豚、異種抗原欠損豚、マイオスタチン欠損豚等を作製

参考URL

http://pub2.db.tokushima-u.ac.jp/ERD/person/292974/work-ja.html

食肉生産分野(1)

  • 畜産
  • アニマルウェルフェ
  • ブタ
  • 医農連携
  • ゲノム編集
  • 温室効果ガス
  • GHG
  • 温暖化
  • メタン
  • 環境測定
  • 臭気対策
  • 呼気代謝
  • 光音響システム
  • 腸内細菌
  • プロバイオティクス
  • プレバイオティクス

研究概要

本研究室では実験用の小型ブタであるマイクロミニブタ(MMP)と代謝測定用特殊ケージを使用し、ブタ由来温室効果ガス(GHG)発生および悪臭物質産生対策にむけ研究を実施します。腸内細菌に注目し、メタン産生菌増殖抑制効果や臭気成分抑制効果を持つ新規化合物やプロバイオティクス探索研究を進めています。

研究者からのコメント

世界的に豚肉は牛肉の2倍消費されています。また、豚舎からの悪臭は近隣環境への配慮から対策が必要です。MMPを用いる個体レベルでのGHGおよび悪臭物質対策研究を通じ、安定的かつ持続的な食肉生産に貢献可能と考えています。

食肉生産分野(2)

  • 食品安全
  • 食品衛生学
  • 公衆衛生学
  • 微生物汚染
  • 変敗
  • バイオセイフティー
  • 食品腐敗菌
  • ガス産生
  • パイロットプラント
  • 食肉加工
  • 食肉製品
  • 賞味期限
  • フードロス

研究概要

本研究室では病原体等安全管理委員会の承認を受けた食品腐敗菌を対象としたBSL2実験室と、食肉製品製造許可を得たパイロットプラントを有しており、食品(特に現在は食肉加工品)のガス発生微生物やネト(粘液)発生微生物の単離・同定による食品腐敗菌ライブラリーを作成して、実践的な食品腐敗の研究を進めています。

研究者からのコメント

食中毒菌は重篤な健康被害防止のため多くの機関で研究が進められていますが、我々は、有害微生物の中でも”食品の腐敗”にフォーカスした食品衛生研究を進めており、食品クレームやフードロスの低減を通してSDGsの”No.2 飢餓をゼロに”に貢献したいと考えています。

昆虫生産分野

  • 昆虫
  • 機能性食品
  • 個体発生
  • 器官再生

研究概要

昆虫(コオロギ)の食用利用に向けた養殖技術開発や栄養機能性などの研究を行っています。また、個体発生や再生現象など関わるゲノム機能について基礎研究を行っています。

研究者からのコメント

持続可能な次世代タンパク質源としての昆虫資源の活用を推進するため共同研究を積極的に検討,実施します。

研究実績

藻類生産分野

  • 藻類増養殖
  • 機能食品
  • 水産餌料
  • 陸上養殖技術

研究概要

水産上有用な微細藻類および海藻類の陸上養殖技術に関する開発、生産した藻類の食品利用や機能性成分の生産、またそれらを餌料とした水産動物の養殖に関する研究を進めています。ゲノム編集技術を活用して、臓器提供動物や疾病モデル動物としてのブタを開発に取り組んでいます。

研究者からのコメント

世界的な海況変化に伴い、一次生産者である微細藻類や海藻類の資源量が減少傾向です。これまでの海域での増養殖から、環境調整した陸上養殖技術を開発し、産業界に貢献したいです。

研究実績

これまで徳島県で生産が盛んな緑藻スジアオノリ、新規紅藻(あかね藻)、紅藻アサクサノリの陸上養殖を成功させ、スジアオノリとあかね藻は共同研究により事業化を達成しました。また生産した海藻は食用だけでなくアワビ等の藻食貝類の複合養殖などの研究や、海藻に含まれる色素やポリフェノールに着目し、効率的に生産できる手法について研究中です。

参考URL

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB1575D0V11C20A2000000/

https://www.topics.or.jp/articles/-/600800

農業分野

  • 植物工場
  • 光環境制御
  • 食料生産システム

研究概要

LED植物工場を活用した高度な作物生産システムを開発するための研究として、イチゴやタデアイ、ダイズなどの生育過程におけるLEDと光受容体シグナルとの関係を解析する基礎的研究と、ポリフェノールなどの機能性成分を制御する技術に関する応用的研究を行っています。

研究者からのコメント

藍産業の新たな展開や新しい機能性栄養食の開発に是非ともご支援下さい。

研究実績

  • Miyawaki K, Fukuoka S, Kadomura Y, Hamaoka H, Mito T, Ohuchi H, Schwab W, Noji S. Establishment of a novel system to elucidate the mechanisms underlying light-induced ripening of strawberry fruit with an Agrobacterium-mediated RNAi technique. Plant Biotechnology 29. 271-277. 2012.
  • Kadomura-Ishikawa Y, Miyawaki K, Noji S, Takahashi A. Phototropin 2 is involved in blue light-induced anthocyanin accumulation in Fragaria × ananassa fruits. Journal of Plant Research 126, 847-857. 2013.
  • Kadomura-Ishikawa Y, Miyawaki K, Takahashi A, Masuda T, Noji S. Light and abscisic acid independently regulated FaMYB10 in Fragaria × ananassa fruit. Planta 241, 953-65, 2015.
  • Kadomura-Ishikawa Y, Miyawaki K, Takahashi A, Noji S. RNAi-mediated silencing and overexpression of the FaMYB1 gene and its effect on anthocyanin accumulation in strawberry fruit. Biologia Plantarum 59, 677-685, 2015.
  • Tsubedomi A, Miyawaki K, Masamura A, Nakahashi M, Mawatari K, Shimohata T, Uebanso T, Kinouchi Y, Akutagawa M, Emoto T, Takahashi A. UVA-LED device to disinfect hydroponic nutrient solution. Journal of Medical Investigation, 65, 171-176, 2018.
  • Nakai A, Tanaka A, Yoshihara H, Murai K, Watanabe T, Miyawaki K. Blue LED light promotes indican accumulation and flowering in Polygonum tinctorium. Industrial Crops and Products 155. Nov 2020.

参考URL

センターによる研究支援体制

【生殖工学分野】

研究支援

ブタを用いた実験、特に外科、整形、皮膚関連等の研究支援を行っています。

施設・設備

創薬・医療機器開発施設には、基本的な手術器具や無影灯システム、執刀部位を撮影可能なカメラの他、腹腔鏡システムやX線CTスキャン、外科用X線装置(Cアーム)などが設置されています。医療分野の専門性の高い器具の習熟や難しい手術のトレーニングを積んでいただく事業も行っています。

研究シーズ

エレクトロポレーション法によるゲノム編集技術を用いた遺伝子改変豚作製に関連する研究報告は国内外で最多数です。

人材育成

企業からの研究員受け入れ実績もあります(1件)。

【食肉生産分野】

研究支援

徳島大学先端畜産システム開発施設はウィンドレスの環境コントロールが可能な実験豚舎であり、かつEUにおけるアニマルウェルフェアの基準に準じています。また、本施設では成豚時体重が20-30kg程度のMMPを維持管理しています。肥育用のブタは成豚時体重が100kgを優に超えるため個体レベルでの代謝解析が困難ですが、MMPは取り扱いが容易かつ長期の観察も可能です。代謝測定用特殊ケージを備えておりGHGおよび悪臭物質に対する効果を個体ごとにかつ経時的に検証できますので、候補物質についてのデータ採取などにご活用いただければと思います。

施設・設備

有害微生物の中でも食中毒菌は重篤な健康被害防止のため多くの機関で研究が進められていますが、同定された食品腐敗菌をライブラリとして有する機関は僅かです。企業様では未知の腐敗対象微生物の取り扱いに際して、BSLクラス不明に関する不安や、社内保持によりフードテロへの危惧等をされることもあると思います。ぜひ連携を進めていただき賞味期限の設定、返品クレームの菌種同定、工場汚染箇所の特定とその対応策の立案等に本拠点の機能をぜひご活用いただきたいと思います。拠点でも研究に終わらせるのではなく、企業の皆様の活動を支援して、お役に立てるよう専門URAを配置してお問い合わせに対応させていただきます。

【昆虫生産分野】

研究支援

食用コオロギの生産技術や遺伝子機能解析技術に関する専門人材がおり,アドバイスが可能です。

施設・設備

昆虫飼育施設や共同研究スペースが使用可能です。

研究シーズ

コオロギの効率的生産や遺伝子導入系の活用によるタンパク質生産など。

人材育成

大学発ベンチャーとの連携により,人材育成を実施します。

【藻類生産分野】

鳴門キャンパスには、インキュベーターやLED照明装置など藻類の培養研究に必須な器材が整備されており、海水が潤沢に活用できる屋外水槽を設置しているので、基礎研究から養殖などの応用研究まで幅広く行うことができます。また生きた海藻から遊走子や胞子を採取、単藻化し、単一種で維持培養させる技術を有しているので、海藻に関連する発生や形態形成、養殖のための種苗生産の研究を効率的に行うことができます。さらに生産した種苗を用いた大規模な陸上養殖試験など、通年を通しての養殖研究が可能なため、海藻を活用した事業を展開したい企業様と協働することができます。その際の技術供与に関しては、企業様から人材を受け入れ、育成する仕組みを有しています。

【農業分野】

研究支援

本学にはURAや専門人材がおり、共同研究や特許申請などに関し適切にアドバイスできます。

施設・設備

最先端の研究施設を廉価で使用できます。

研究シーズ

国内トップレベルの研究シーズのみならず、地域のニーズとのマッチングの支援も可能です。

人材育成

企業からの人材を受け入れ、育成する仕組みがあります。

拠点からのメッセージ

研究事例

バイオ人工膵島のための膵臓摘出、膵島分離に関する研究

概要

ブタ膵臓からの効率的な膵島採取報を検討しました。

連携期間、連携先

大塚製薬工場、2016

成果

培養までの時間が重要であることが判明しました。

p53遺伝子欠損ブタを用いた肝臓がんモデル動物の作製

概要

独自に開発したブタの遺伝情報を簡便かつ高効率に書き換える手法(GEEP法)により作製したp53遺伝子欠損ブタを用いて癌モデル動物樹立を目的としています。

連携期間、連携先

大鵬薬品、2016-2017

成果

p53遺伝子欠損ブタから一部肝臓組織を採取し、体外での培養条件の確立および肝細胞へのKRAS変異導入を試みた結果、点変異の導入に成功しました。

ゲノム編集による遺伝子改変ブタの開発

概要

独自に開発したブタの遺伝情報を簡便かつ高効率に書き換える手法(GEEP法)による異種抗原ノックアウト豚作出を目的としています。

連携期間、連携先

大塚製薬工場、2017-2020

成果

独自に開発したブタの遺伝情報を簡便かつ高効率に書き換える手法(GEEP法)により、異種抗原ノックアウト豚の作出に成功しました。

コオロギの食料資源化研究

概要

食用コオロギの生産システム開発や機能性に関する研究を通じ,昆虫の食用利用の推進や循環型のタンパク質生産システムの構築を目指しています。

連携期間、連携先

平成30年3月〜令和4年3月, 株式会社ジェイテクト

成果

コオロギの生産性向上や栄養機能性等に関する研究が進展しており,継続中です。

活用できた拠点の特徴

昆虫飼育施設を活用し,様々な飼育実験を実施しています。

緑藻スジアオノリの陸上養殖事業

概要

徳島大学独自で特許化した種苗生産技術を活用し、徳島県内の水産養殖会社(連携期間3年)と、緑藻スジアオノリの陸上養殖に関する共同研究を行いました。遊休化していた魚類の陸上水槽と地下海水を用いて、スジアオノリを周年養殖し生産しています。企業への技術移転(人材育成)を行いました。

新規紅藻(あかね藻)の陸上養殖事業

概要

徳島大学で保有している本種を活用し、食品メーカー(連携期間3年)と陸上養殖に関する共同研究を行いました。現在は食用だけでなく、藻食貝類の複合養殖などの研究を進めています。また徳島大学で本種の色調を培養で変化させる技術を開発し、特許化しました。

3次元イムノクロマトグラフィーの開発

概要

本発明により、量産性に優れ、汎用性が高い3次元検査診断用シート、その3次元検査診断用シートを用いた3次元検査診断用デバイス、3次元検査診断用シートの製造方法および検査診断方法を提供することが可能となり、この3次元検査診断用シートおよび3次元検査診断用デバイスは、イムノクロマトグラフィ法以外にも、ELISA法、グルコース呈色測定法、蛋白質呈色測定法等に適用することができます。

連携期間、連携先

2年「医療機器メーカー、粘着材メーカー」

成果

特許第6143157号を取得しました。

高品質なタデアイを生産するための植物工場に関する研究

概要

LED植物工場を用いることにより、タデアイの品質を高めるための光環境制御技術の開発に関する共同研究を行い、青色LED照射により葉インジカン含量が増加することを発見しました。現在、青色LEDを利用した実証試験を県内企業と進めています。

連携期間、連携先

現行「農林水産総合技術支援センター」

成果

2020年9月のIndustrial Crops and Products 誌に掲載されました。

拠点詳細

【拠点名】
バイオイノベーション研究所

【住所】
〒779-3233 徳島県名西郡石井町石井字石井2272-2

【HP】
https://www.birc.tokushima-u.ac.jp/

【連絡先】
バイオイノベーション研究所 事務室長 松江 重文
TEL 088-635-1861
FAX 088-635-2292
Email s.matsue@tokushima-u.ac.jp