拠点の特徴
- 接合科学
- 接合・分離
- 溶接・接合
- エネルギー制御
- エネルギー変換
- 微細接合
- エレクトロニクス実装
- レーザプロセス
- 溶接機構
- 溶接界面機構
- 複合化機構
- 構造化解析
- 構造化設計
- 耐破壊安全性評価
- 疲労寿命評価
- 接合組織評価
- 多次元造形
- グリーン造形
- 積層造形
- レーザ造形
- WAAM
- 固相積層造形
研究概要
本拠点は、溶接・接合技術に関する我が国唯一の総合研究所です。その特色を活かし、「ものづくり」の基盤となる溶接・接合科学の学術体系化を通じて、社会変革をもたらす未来技術の創出と人間性豊かな社会の構築のため、多様な知の協奏と共創による分野融合研究によって、グローバル社会の期待に応える世界屈指の総合研究所として接合科学を探究しています。
研究者からのコメント
接合科学に関わる国内外の研究者コミュニティ、産業界などの幅広いパートナーの中核拠点としての役割を担っております。産業界との連携の活性化を目的に、本拠点内に産学連携室を設置し、研究成果の産業界への活用、及び産業界のニーズの取り込みなど、連携をより強化する活動を行っていきます。共同研究などのご相談お待ちしております。
研究実績
・厚鋼板1パス深溶込みアーク溶接技術のシミュレータを開発し、安定化制御法の原理確立
・固相抵抗スポット接合技術の原理を確立し、製品開発
・希土類元素添加ワイヤを用いたアーク溶接技術の原理確立
・サブマージアーク溶接技術のシミュレータを設計・開発
・超狭開先サブマージアーク溶接技術の安定化制御法の原理確立
・新構造ツールを開発し、業界最速クラスの高速摩擦攪拌接合(FSW)を確立
研究所紹介YouTube
センターによる研究支援体制
本拠点には、大型国プロや産学共創のためのオープンラボを19室設置しております、また、外部共同研究者用には「共同研究員室」を確保し、データ整理等を行える場も提供しており、共同研究を行いやすい環境整備を行っております。その他、摩擦攪拌接合装置群など接合科学研究に必要な世界/国内屈指の性能を誇る設備を数多く保有しており、様々な形での利用が可能です。また国プロ(NEDO-ISMA)の研究開発成果をシーズとして、産業界などと連携し、社会実装するための「接合技術拠点」も整備しました。
本拠点内に産学連携室を設置し、始めての企業にはオンライン技術・研究相談ができるシステム(「JWRI出島」)をウェブサイト上に整えています。産学連携室が、技術・研究相談を受け付け、本拠点教員・研究員との共同研究課題のマッチングを図ります。
研究事例
厚鋼板1パス深溶込みアーク溶接技術
社会実装した厚鋼板1パス深溶込みアーク溶接技術では、埋もれアーク現象の安定化制御法の確立により、板厚19mmの鉄鋼材料を1パスで溶接することを実現しました。従来では6パス必要だった溶接技術が、たった1パスで完了するため、溶接施工時間の大幅削減に貢献しました。グローバル化による国際競争の激化、我が国の少子化に起因した溶接技能者不足という深刻な社会課題に対して、機械、電力設備、プラント、橋梁、建築などの厚板の鉄鋼材料を使用する溶接構造物の製作にあたり、溶接作動効率の大幅な向上により、納期の短縮、低コスト化、溶接技能者の働き方改革に繋がりました。
固相抵抗スポット接合技術
材料を溶かさずに固相で点接合する固相抵抗スポット接合技術では、㈱ダイヘンと共同研究を実施し、従来の溶接では対応が困難な超ハイテン材等の難接合素材同士の接合や鋼とアルミニウムの異材接合において、強度などの素材特性を確保したまま接合が達成されることを実証しました。加えて、抵抗スポット溶接と比べ、使用する電流が低くなるため、消費電力の抑制やコスト削減も見込めます。また抵抗スポット溶接で課題となるチリの発生がないため、除去作業の手間も省け産業廃棄物削減にも繋がります。EVシフトに伴う車体軽量化を狙い、自動車各社が超ハイテン材の導入やマルチマテリアル化を進める中、溶接・接合におけるパラダイムシフトとなることが期待されています。
拠点詳細
【拠点名】
接合科学研究所
【住所】
〒567-0047大阪府茨木市美穂ヶ丘11-1
【HP】
https://www.jwri.osaka-u.ac.jp
【連絡先】
06-6879-8678(庶務係)
接合科学研究所 産学連携室
http://www.jwri.osaka-u.ac.jp/cooperation/index.html